採集日記

採集日記

2008年のヤニタケ その2

−初冬のキノコと虫たち− 11月の末になり、ぐっと寒くなりました。「もうそろそろ、ヤニタケも成熟したに違いない。」 そう考えて、11月26日、黒岳に出かけてみました。 この20日余りの間に、木々は葉を落とし、黒岳はすっかり冬の装いになってい...
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バケツを使った水没採集 その5

−秋の英彦山− 11月の流れ落葉には、どこでも流れのハネカクシはいるのか?あれは、黒岳だけの特別事情では・・・。 そのことを確認するために、11月13日に英彦山に出かけた。 まさしく秋晴れの上天気で、英彦山の駅から登山道にはいると、あたりは...
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バケツを使った水没採集 その4

−ブナ帯の採集は11月から?− 9月(その3)に報告したように、梅雨時分から夏過ぎまで、低地の川には落葉が無く、流れのハネカクシ採集はほとんど成果がなかった。 場所によっては、かろうじて、岸辺に溜まっている落葉や、水際の砂礫に水を浴びせて、...
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2008年のヤニタケ

「黒岳のキノコに集まるこの甲虫は何だ!!」と題して、ヤニタケに集まる正体不明の甲虫のことをお知らせしたのは、ちょうど、一年前でした。 実は、まだ暑さも残る9月初旬に、黒岳を覗いてみました。   あたりはまだ青々とした盛夏そのままで、昨年ヤニ...
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バケツを使った水没採集 その3

−光りの輪が示す水面歩行の能力調べ− 6月以降、仕事が忙しくなって、ほとんど、プライベートな採集が出来なくなった。それでも、ちょこちょこと、バケツ採集を試したが、梅雨時期は、特に昨今の降れば豪雨になるという土砂降りの雨では、岩の間の落葉など...
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バケツを使った水没採集 その2

−ヨツメハネカクシ類の同定− <属名調べ> 「バケツを使った水没採集」の第一回目、佐賀県脊振山系の寒水川で採ってきたヨツメハネカクシ類を、改めて調べてみることにした。これらの大部分は、流れの中に引っかかった落葉の塊から採集したもので、岸辺の...
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バケツを使った水没採集 その1

−渓流性ハネカクシの採集法− 3月初旬のまだ寒い頃、いつも、ハネカクシ類の採集方法を教えていただいたり、同定をお願いしたりしている京都のハネカクシ屋、伊藤さんに、 「ご高著(昆虫と自然, 42(2): 2007)を拝見して、湿地性のハネカク...
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やんばるに行ってきました(その2 甲虫採集編)

前回、やんばるに出かけた話をしました。ヤンバルクイナやカエルやハブなど、大部分が虫以外の話でした。まあ、言わば、前回は公式訪問版の話でした。 実は、打ち合わせなどの合間に、一部、虫を採る時間を作って貰いました。虫屋は、虫を採ってこそ、その地...
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やんばるに行ってきました

「最近、ヤンバルクイナの交通事故が多いらしい。野生生物保護センターにも轢かれたものが多く持ち込まれていると聞く。クイナの保護目的で、国道70号線の道路法面をコンクリーで固める工事が行われたのだが、かえって災いしているのかもしれない。道路脇で...
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長崎県雲仙岳標高1000m以上の甲虫相

一昨年、長崎県生物学会の編集で「雲仙岳の生物」という本が刊行され、その中に、「雲仙岳の甲虫相」という報告をさせていただきました(今坂, 2006)。長崎新聞社刊(本体2857円+税)ここでは、その内容を要約しながら、甲虫リストを掲載して、雲...