採集日記

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バケツを使った水没採集 その1

−渓流性ハネカクシの採集法− 3月初旬のまだ寒い頃、いつも、ハネカクシ類の採集方法を教えていただいたり、同定をお願いしたりしている京都のハネカクシ屋、伊藤さんに、 「ご高著(昆虫と自然, 42(2): 2007)を拝見して、湿地性のハネカク...
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やんばるに行ってきました(その2 甲虫採集編)

前回、やんばるに出かけた話をしました。ヤンバルクイナやカエルやハブなど、大部分が虫以外の話でした。まあ、言わば、前回は公式訪問版の話でした。 実は、打ち合わせなどの合間に、一部、虫を採る時間を作って貰いました。虫屋は、虫を採ってこそ、その地...
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やんばるに行ってきました

「最近、ヤンバルクイナの交通事故が多いらしい。野生生物保護センターにも轢かれたものが多く持ち込まれていると聞く。クイナの保護目的で、国道70号線の道路法面をコンクリーで固める工事が行われたのだが、かえって災いしているのかもしれない。道路脇で...
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長崎県雲仙岳標高1000m以上の甲虫相

一昨年、長崎県生物学会の編集で「雲仙岳の生物」という本が刊行され、その中に、「雲仙岳の甲虫相」という報告をさせていただきました(今坂, 2006)。長崎新聞社刊(本体2857円+税)ここでは、その内容を要約しながら、甲虫リストを掲載して、雲...
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黒岳のキノコに集まるこの甲虫は何だ!!

2007年11月10日、大分県九重湯坪温泉で、第29回九州むしや連絡会が開催された。その件は、別に報告するとして、会は夕方からで、天気も良いところから、久方ぶりに黒岳に採集に出かけた。 男池周辺はちょうど紅葉が始まったばかりで、秋の陽が、色...
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アオハムシダマシ属をめぐって(その6)

研究再開2003年の正月、一念発起して研究を再開することを宣言し、協力依頼の手紙を矢継ぎ早に出した。それに答えて、各地の研究者・同好者50名以上の方から協力快諾の返事や、さっそくの標本が届いた。それから1年余り経った2004年3月には、全種...
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夏の終わりの幹掃き採集はダメ

今年の夏は本当に暑かったですね。40度なんて、考えられない温度の所まで出たりして・・・。 ようやくお彼岸になり、朝夕はいくらか過ごしやすいこの頃ですが、山ではもう、秋の気配もしているだろうと、9月26日、いつもの多良山系の轟の滝へ、幹掃き採...
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幹掃き採集 その6 梅雨が明けても幹掃き採集?

なかなか明けなかった九州の梅雨は、7月23日になってようやく梅雨明け宣言が出されました。末期に台風まで来襲して、今年の梅雨は、例年の1.5倍くらいは降ったようです。幸いにして、北部九州は土砂崩れや浸水、強風の害も免れ、無事に夏を迎えました。...
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アオハムシダマシ属をめぐって(その5)

日本産Arthromacraアオハムシダマシ属の研究事始め 日本産アオハムシダマシ属Arthromacraの種を最初に記録したのはLewis (1895)で、Arthromacra viridissima (原産地:宮ノ下、大山、東京、日光...
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幹掃き採集 その5 梅雨の晴れ間は幹掃き採集(高良山編)

九州は、今年は6月10日前後から梅雨に入りました。梅雨になったとたん、これでもかというように切れ目無く雨が降ります。一度、6/25-27日に中休みがありましたが、その期間を除いて、連日確実に雨が降っています。近年の梅雨は、しとしと、という形...