久留米昆蟲研究会・前事務局長、荒巻健二氏ご逝去

33年間もの長い間、久留米昆蟲研究會の事務局長を勤められ、会の発展に多大に貢献された荒巻健二氏が、2017年7月12日に急性心筋梗塞で急逝されました。

荒巻さんは5月の連休前に自宅で転ばれ、背骨を複雑骨折されて入院中でしたが、6月にお見舞いに出かけた折には、お盆頃には退院できると話されており、とても、こんな風に急逝されるとは想像すら出来ず、事務局を始め会員諸氏・虫友各氏も驚き、そして残念に思った次第です。

虫友に囲まれる荒巻さん(中央)
荒巻さんが音頭を取って始めた九州虫屋連絡会
第35回 2013年11月16日 九重町湯坪 民宿日向にて

翌13日午後1時より葬儀が催されましたが、事務局に訃報が届いたのは12日深夜で、13日早朝より研究会関係者各位に連絡しましたが、平日のことで既に出勤されている方も有り、それでも10名余りの会員が葬儀に参列されました。

虫屋さんの葬儀にふさわしく、会場には大型カブトムシ標本などが飾られておりました。

(葬儀会場にて)

荒巻さんは幼少の頃から昆虫に親しまれ、戦前は、名和昆虫研究所(現・名和昆虫博物館を運営・岐阜市)と共に全国的にも有名であった梅野昆虫研究所(久留米市)に出入りされ、昆虫の手ほどきを受けられた事は、ご本人からお伺いしていました。

終戦後は昆虫から遠ざかっておられましたが、1978年に久留米昆蟲同好会(当時・梅野明会長)によって開催された第25回昆虫展覧会を手伝われたのを機会に、昆虫を再開されました。

その後、2011年まで、33年間もの長い間久留米昆の事務局を担当され、会誌を発行し、多くの会員を獲得され、昆虫少年〜老年までも育ててこられました。荒巻さんの口癖としては、「一人として、入会を勧めたことはない」とのことでしたが、荒巻さんの人柄が多くの会員を引き寄せたものと思われます。

荒巻健二氏は大正14年1月19日生まれ、享年92歳。
荒巻さんの昆虫歴については、ご自身で、「虫屋誕生記」として、第一回目を久留米虫だより96号に書かれ、不定期に221号まで、18回続けられています。

最後の221号の内容は1993年までの記事で、その後の続編を書いていただくようお願いしていましたが、「そのうち、そのうち!」と言われながら書かれないまま未完に終わったことは非常に残念です。

虫屋誕生記を読み直してみると、荒巻さんの昆虫に関する姿勢や活動、多くの虫屋さんとの交流、当時の虫屋さんの動きなどが解ると思います。

虫屋誕生記が登載されているのは、久留米虫だよりの96、97、99、100、178、179、181、189、190、194、196、198、200、203、204、206、211、221の各号です。

今後、随時、その内容について、紹介していく予定です。

久留米昆蟲研究会会員一同、心から、前事務局長、荒巻健二氏のご冥福をお祈り申し上げます。

なお、今後、お参り、お香典、お供え等をご希望の方は、事務局で取りまとめますので、事務局の国分までご連絡いただくか、あるいは、当ホームページの左にある「おたより」をクリックして、その由、お知らせ下さい。

また、次号会誌において荒巻さんへの追悼文を掲載したいと思います。
形式や会員・非会員を問いませんので、故人への追悼・思い出等を投稿されたい方は、同様にご連絡下さい。

連絡先・久留米昆蟲研究會事務局 国分謙一
Tel. & FAX 0942-21-2399
Eメールアドレス: kokubu1951@outlook.jp

追悼文投稿の締め切りは11月末とさせていただきます。