imasakas

採集日記

バケツを使った水没採集 その3

−光りの輪が示す水面歩行の能力調べ−6月以降、仕事が忙しくなって、ほとんど、プライベートな採集が出来なくなった。それでも、ちょこちょこと、バケツ採集を試したが、梅雨時期は、特に昨今の降れば豪雨になるという土砂降りの雨では、岩の間の落葉などき...
採集日記

バケツを使った水没採集 その2

−ヨツメハネカクシ類の同定−<属名調べ>「バケツを使った水没採集」の第一回目、佐賀県脊振山系の寒水川で採ってきたヨツメハネカクシ類を、改めて調べてみることにした。これらの大部分は、流れの中に引っかかった落葉の塊から採集したもので、岸辺の落葉...
採集日記

バケツを使った水没採集 その1

−渓流性ハネカクシの採集法−3月初旬のまだ寒い頃、いつも、ハネカクシ類の採集方法を教えていただいたり、同定をお願いしたりしている京都のハネカクシ屋、伊藤さんに、「ご高著(昆虫と自然, 42(2): 2007)を拝見して、湿地性のハネカクシの...
虫と人の情報

和名考 7

<ウンゼンルリクワガタとチョウセンヒラタクワガタ、亜種の和名はどっちだ?>ウンゼンルリクワガタとチョウセンヒラタクワガタ、どちらが種名でどちらが亜種の和名か、解るだろうか?当然、クワガタムシを囓ったことがある人は解ると思う。正解はチョウセン...
虫と人の情報

和名考 6

<ニセ・ダマシ・モドキ>1982年にジョウカイボンそっくりで、♂交尾器と上翅の立った太い毛の色が異なる種を見つけて、ニセジョウカイボンという仮名で発表した(今坂, 1982)。このことが、私のジョウカイボン研究の第一歩だったのだが、その時は...
虫と人の情報

和名考 5

<ナミとヤマト>九大総目録(1989)を見ると、古くからよく知られているタマムシやテントウムシは出てこない。それでも、よくよく探してみると、それぞれ、ヤマトタマムシ、ナミテントウと改名されて掲載されているのに気が付く。何時の間に変わったのか...
虫と人の情報

和名考 4

<反エコな改名>和名は変えないで・・・との話を続ける。昨年、北隆館の昆虫大図鑑II甲虫編が44年ぶりに改訂された。私もホタルモドキ、ホタル、ジョウカイボン、ベニボタルの改訂に参加した。この図鑑のハムシの項では、ヒゲナガハムシ亜科を中心に、か...
虫と人の情報

和名考 3

<和名は変えないで・・・>これは余り知られていないことだが、和名を付けるための約束事(命名法)は決められていない。従って、先取権はないので、最初に付けられた和名が何であるか斟酌する必要はなく、その種をどのような和名で呼ぼうと自由である。さす...
虫と人の情報

和名考 2

<和名って必要?>「そもそも和名って、必要か、必要でないか?」と聞かれて、誰も「必要ではない」とは答えないと思う。学問にしろ、仕事にしろ、趣味にしろ、生き物を扱う人は名前がないと扱えない。時に「名も無い花、見知らぬ虫」と書かれることがあって...
虫と人の情報

和名考 1

<和名の混乱>昨年、カワトンボ類が整理されて、ニシカワトンボがカワトンボに変更された。さらに、オオカワトンボは新しくニホンカワトンボに、カワトンボは新しくアサヒナカワトンボと言う和名に改名された。また、昨年ルリクワガタ類も再検討されて、長く...