青木淳一先生追悼
青木淳一先生とEメールで語りあった日々 3

2010年3月9日の今坂メール。

[すっかりご無沙汰しています。お元気ですか?

昨年出されたホソカタの本、どこでも好評ですね。
ホームページで紹介しようとも思っていたのですが、何人もの人が次々紹介されるので、まあ、いいか、と思って、やめてしまいました。

さて、添付のホソカタムシの写真を見て下さい。体長は4.5mmくらいです。
ヒラタホソカタやミナミヒラタに似てますが、ちょっと違う感じがします。
写真で解るようなら種名を教えて下さい。

(熊本県産ヒラタホソカタムシの一種)

問題があるようなら、また、標本をお送りします。]

3月10日の青木先生の返事メール。

「こちらこそ、ご無沙汰しています。小生、相変わらず、ホソカタムシに狂って、あちこち走りまわっています。お送りいただいた写真のホソカタムシ、肝腎の触角が見えませんので、何とも申し上げられません。

私も熊本県の貯木場でヒラタホソカタムシColobicus hirtusをたくさん採っていますが、確かなことは、やはり標本を拝見しないとわかりません。お送りいただければ、すぐに見ます。」

今坂の返事メール。

[了解しました。近日中に送らせていただきます。
もう一度、眺めてみましたら、ヒラタホソカタよりはむしろ、ミナミヒラタの方が似ている気がします。

私の方、上記2種共に持っていませんので、お手数ですが、この2種のどちらかの場合は、同定ラベル付でご返送をお願いします。

そのどちらでもない場合は、ご研究にご使用下さい。

ついでにあちこち見てましたら、諫早市産のイチハシホソカタが出てきました。
九州にもいるんですね。
画像を添付します。]

(諫早市産のイチハシホソカタムシ)

青木先生からは、大量のご高著をお送りいただいて、熊本の標本がミナミヒラタホソカタムシであるとお知らせいただいた。

3月23日の今坂のお礼メール。

[ご返事が遅くなり、申し訳ありませんでした。

先日は、お送りしたミナミヒラタの同定をしていただきたいへんありがとうございました。
その上、貴重なヒラタホソカタや、人吉のミナミヒラタ標本、ご高著別刷りまで同封いただき大変ありがとうございました。

何か面白いものなら良いなあと思いつつ、かえってご面倒かけたかと思います。

それから、諫早のイチハシですが、特に予定はしていませんので、一緒に記録して下さい。
データは次の通り。市街地のはずれでライトトラップに飛来した個体です。

1ex. 長崎県諫早市東大川, 26. VII. 2007. 今坂正一採集

写真も必要でしたら撮り直してもう少しはっきりしたものをお送りしますが・・・。]

3月23日の青木先生の返事メール。

「(1)イチハシホソカタムシの採集データを教えてくださり、ありがとうございました。いつになるかわかりませんが、分布記録を更新するときに引用させていただきます。写真はまことに鮮明で、見事です。

(2)今坂さんと共著で書きあげた論文、投稿してからもう1年以上たつのに音沙汰がないので、しびれを切らし、数日前に学会編集部へ文句を言いましたところ、編集幹事が交代していて、引き継ぎなどが遅れたらしいです。間もなく初校が出ると言ってきましたので、一安心です。別刷は何部ご必要でしょうか。

(3)「ホソカタムシの誘惑」を出したせいか、重症のホソカタムシ病患者が発生しました。屋久島の久保田義則さんという人で、このところ毎日のようにホソカタ採りに出かけ、屋久島で大珍品ミスジホソカタムシLeptoglyphus vittatusや三宅島でただ1頭採れている同属の未記載種などを採集し、小生を驚かせています。

静岡県の杉本可能さんもかなり重症で、磐田市などで属すらわからないホソカタムシを採集しています。

やはり、単独でやるよりは、多くの人の力を借りたほうが、思いがけないものが見つかりますね。自分で見つけられないのが、ちょっと悔しいですが。」

折り返し今坂メール。

[前回お送りした写真の方、添付用に画素数を落としています。
もう少し、画素数の多いものを再度添付しておきます。

論文の方、私は共著者と言ってもほとんど何もしていませんので、20部くらいで良いと思います。ご面倒ですが、別刷り代の方もご請求下さい。

久保田さんは、久留米の隣の三潴(みずま)のご出身で、元々はチョウ屋さんですが、何か面白いものを見つけると、一直線に精進される方です。

ヤクシマアオハムシダマシを始め、数々の甲虫でお世話になっていますが、そうですか、こんどはホソカタですか。

地元で毎日探せるという利点をお持ちですから、屋久島のホソカタは全て解明していただけると良いですね。

一人でシコシコやられていた時はいざ知らず、あれだけの本を出されて、皆さんに面白さを広めてしまわれたからには、楽しみの独り占めは無理で、今後は、オーケストラのコンダクターよろしく、すべての人から上がってくる情報の調和と整理が主としたお仕事になっていくのではないでしょうか?]

さらに、3月24日の青木先生のメール。

「いつものことながら、項目ごとにご丁寧なお返事をありがとうございました。
久保田さんはお知り合いだったのですね。私も屋久島のホソカタ相が解明されることを期待しています。

ササラダニをやっているときは仲間もライバルもなく、ひとりコツコツとやっていましたが、虫屋に戻ってからは手紙のやり取り、標本の行き来など、大変人付き合いが多くなり、大変なこともありますが、今までにない楽しみも増えました。

あの本については、ある人から、「あんなに手の内をさらけ出してしまって、いいのですか?」と言われ、そんな風に見る人もいるんだなあと思いました。
ダニの分類を始めたての頃は、他人に触らせたくないという気持ちが強かったのは確かですが、今は自分でも驚くほど、さらけ出しています。

言われるように、オーケストラのコンダクターの役もやらねばならないでしょうが、やはり指揮台から降りて、自分でチェロなどシコシコ弾くのもやりたいです。」

さらに、今坂の返事メール。

[久保田さんは2003年くらいからのおつきあいですが、まだ会ったことはありません。そんな人が、最近とみに増えています。

立場というか、ある業績を作る必要があるときと、純粋に興味本位で活動しているときとの差かもしれませんね。

良い意味でも悪い意味でも、一般に、虫屋でも、東京周辺の人は、競争の中にいる人が多いようです。

関西人はマイペースで、オープンにしてしまうか、もしくは、まったく人には公開しないか、どちらかのようです。

当然、自分でやるのが一番面白いのですが、風呂敷を拡げると、いろんな責任が出てきますよね。

ご存じかもしれませんが、私の方も、今年当初に、電子メールのメーリングリストを使ったハムシの情報交換会(クリ・クラ)を立ち上げ、いろんな人に呼びかけたところ、平野幸彦さんも含めて60人くらいのメンバーが集まりました。

ハムシの話題のメールをやりとりしているだけですが、それでも、いろいろやり取りの中で刺激があって、思いがけず、ハムシの中で、図鑑などに図やまともな解説が掲載されていないムシクソハムシ属 Chlamisusや、カサハラハムシ属Demotinaをクリ・クラ内で一通り紹介しました。

特に、後者は日本産をまとめた礒野さんに標本を提供し、パラタイプと同定ラベル付き標本が、ほぼ全部手元にあったので、やりやすかったこともあったかもしれません。

クリ・クラ内だけではもったいないので、皆さんの利便性も考えて、絵解き検索を作ってホームページに掲載しました。

方法は違いますが、貴兄の本と、発想は似ているかもしれません。
一度覗いてみていただければ幸いです。]

10月2日、青木先生から別刷りが送られてきて、そのお礼メール。

[すっかりご無沙汰していますが、お元気ですか?

ご高著別刷りは拝受しました。
相変わらず、ホソカタムシに邁進されているご様子、いいですね。

さて、共著にさせていただいた別刷り受け取りました。
別刷り代の方まで、ご心配いただきありがとうございます。
ありがたく甘えさせていただきます。

結構、掲載されるまでにご苦労でしたね。

ツマキが出たと言うことでしたが、いつ頃、どのように処置されるご予定でしょうか?
いったんは、この名前で登録いたしますが・・・。

それと、大阪での甲虫学会には出席されますか?
私の方、ハムシ分科会を開くことになり、出かけていくことになりました。]
このメールについて、返事はいただいていないようです。
何か行き違いになったのでしょう。

それでも、11月13-14日に大阪市立自然史博物館で行われた甲虫学会の大会で、初めて青木先生とお会いし、一緒に写真を撮りました。

結局、青木先生と直接お話をさせていただいたのは、この時1回だけで、文字通り一期一会となりました。

(青木先生とのツーショット・二人とも満面の笑み)

12月17日の今坂メール。

[いつもお世話になります。
さっそくですが、宮崎の岩切康二君から、いくつかの甲虫の同定を頼まれたのですが、添付したようなホソカタムシが入っておりました。

一見オニヒラタホソカタに似ておりますが、毛は短く、先端は裁断状です。毛の根元も顆粒状に盛り上がっています。

写真で同定できないようなら、標本をそちらに送るように、岩切君に頼んでみますが、見ていただけますでしょうか?

なお、体長は4.5mm、産地は宮崎県高城町大井手で標高250m、7月の採集品です。]

(岩切君依頼のヒラタホソカタムシ不明種)

12月19日の青木先生のメール。

「ホソカタムシの写真拝見しました。たしかに上翅の点刻が縦にジグザグに並んでいるところはオニヒラタホソカタムシにそっくりですが、体毛の先端が鋭くないとなると、おかしいですね。やはり標本を見ないことには、よくわかりません。お手数ですが送っていただけるようにお願いできませんでしょうか。

さすがにホソカタムシの採集シーズンも終わり、いまはもっぱら論文作成に没頭しています。ヒサゴホソカタムシが日本3種いることがわかり、記載中です。」

12月20日の今坂の返事メール。

[了解しました。同定を依頼してきた岩切康二さんによると、あとまだ標本があるそうですから、彼からも、そちらに送っていただきます。少なくとも2個体以上あるとなると、単なる個体変異ではない可能性が出てきますよね。
結果が楽しみです。

ヒサゴですか。本土と琉球のは違うのでしょうか?
それとも何種か同時にいるのでしょうか?

何でもその気で調べると、次々出てきますね。
いつも自然の奥深さを実感します。]

折り返し青木先生のメール。

「岩切さんに頼んでくださるそうで、ありがとうございます。標本の到着を待ちます。

琉球のヒサゴは見たことありません。台湾と同じですかね。対馬には未記載種と普通のヒサゴが両方分布しています。」

今坂メール。

[本日、私の所の標本を発送します。岩切康二君からも連絡があったことと思います。

すみません。ダルマチビとごっちゃになっていました。]

その後、青木先生からコヒラタホソカタムシだったと言う同定結果と、その標本が送られてきました。12月31日の今坂のお礼メール。

標本受け取りました。
結果はコヒラタでしたか。お騒がせしてすみません。
それにしても、ちょっとサイズが大きくなり、上翅の被服物が増えているだけなのに、ずいぶん印象が違いますね。
ともあれ、ありがとうございました。

いままで、ざっと見ていたのが、ちゃんとみると、かえって難しいような感じがします。

ヒサゴに3種類あるということでしたので、手元の標本を見ていましたら、九州脊梁の白岩山のが、低地のと少し違うようです。

九州でも2種類いるのでしょうか?

本日、珍しく九州は大雪で庭も添付した写真のようになっています。
久留米では一年に1度あるかないかの雪景色です。

また来年もよろしくお願いします。
良いお年をお迎え下さい。]

2011年1月1日の青木先生の返事メール。

「良いお年を迎えられたことと存じます。
コヒラタムシの件は残念でした。また、いつでも少し変なものが出てきたら拝見させてください。

ヒサゴホソカタムシの仲間については、すでに原稿を提出済みですが、白岩山のが少し違うようでいしたら、拝見します。ただ、これら3種は非常によく似ているので、複数個体があって1匹は解剖しないと確定できないかもしれません。

Leptoglyphus, Lasconotusも何種かあって、今整理中です。」

1月2日今坂メール。

[そうでしょうね。手元のマウント標本の中に1個体、少し変なものがあったのですが、そう言う目で見たこと無かったからそうかもしれませんので、ちょっとあちこちのタトウの中のものを見てみます。
それからまたお知らせしますので、しばらく時間を下さい。

いろいろあるんですね。日本産も全てを再検討されているのでしょう。 ]

2月2日の今坂から問い合わせメール。

[いつもお騒がせしています。
沖縄の杉野廣一君が、昨年は大国林道でマレーズをしていたようで、その同定依頼が来ました。

中に、見慣れないホソカタが入っていたので写真を添付します。

上翅の斑紋は、クロモンヒメホソカタに似ているのですが、体型が細長く、上翅の白い斑紋の上だけに、大きな丸い鱗毛が生えています。

ホソカタ図説のクロモンの絵では、鱗毛はかなり細く小さく描かれていたのでどうかと思い、添付してみました。]

(大国林道産不明ホソカタムシ)

2月12日の青木先生のメール。

「ホソカタムシに関すいる新しい情報、ありがとうございました。
写真を拝見したところ、私がMicrosicus variegatus (LeConte)として神奈川虫報に投稿したばかりの種のようです。

アメリカ産の種で、日本新記録になります。四国から石垣島まで採れていますが、沖縄島は記録ありません。実物を見たうえで、原稿に追加することはできそうです。

たった今、ニューギニアから帰国したところです。」

今坂メール。

[そうですか。あの本でほぼ終わりと思っていましたが、まだまだぞくぞく出るのですね。
属すらあの本には無い奴のようですが、それほどの違いがあるのでしょうか?
では月曜日にでもお送りしますので、ご確認をお願いします。

いいですね。ニューギニアは楽しめましたか?]

2月18日の青木先生のメール。

「沖縄のホソカタムシの標本、お受け取りしました。
早速拝見しましたが、やはり今度投稿した報文に載せたMicrosicus variegatusと同じものと判定いたしました。今度の報告に追加記録として入れさせていただきましょう。

おっしゃるようにMicrosicusという属は例の本にも出ていませんが、Ivie(2002)はAmerican Beetlesという書物の中で、上翅に斑紋をもつ群をSynchitaから分離してMicrosicusとしています。私はこのアメリカ方式に賛成し、今度の報告で日本のSynchitaのかなりの部分をMicrosicusに移しました(斑紋の有無のみならず、触角にも違いがありますので)。

ホソカタムシはまだまだやることがあります。このMicrosicusのほかに、日本のヒサゴホソカタムシが3種になること(岐阜県と対馬のが別種)、日本のLasconotus niponiusが2種になること(関東以北と以南のものが別種になる)、徳島から後翅のない土壌性のホソカタムシが見つかったことなどを論文にして提出してからパプアへ出かけたのです。

行った先は西パプア(イリアンジャヤ、西イリアンともいい、パプアニューギニアではない西側のほう)で、標高1200mのロッジに滞在し、標高280m-210mの間を採集しました。トリバネアゲハが悠然と舞う森で、枯れ木を目当てに探しまくり、ホソカタムシも十数種は採集できました。ロッジにはばかでかい発電機による巨大な白膜を張ったナイター設備があって、虫屋たちをよろこばせました。

ただし、10日間風呂なし、シャワーなし、ビールなし(イスラム圏)には閉口しました。うっかり飲んでしまった氷入りジュースによる猛烈な下痢は収まりましたが、毒虫にやられた発疹が全身に広がり、帰国後も痒さにのたうちまわっています。ひたすら顕微鏡でホソカタムシの姿に見入って気を紛らわしている次第です。

ところで、送っていただいた標本はどうしましょうか。今坂さんか、杉野さんに返送いたしましょうか。ご指示ください。」

今坂の返事メール。

[了解しました。しろうとながら、ちょっと引っかかるときは、やはり見ていただいた方が良いようですね。

そういうことですか。それで少し理解できました。

そんなに次々あるのですか。
土壌性の後翅の無い種まで見付かったとなると、そいつはまた、あちこちで、種が別れることになるかもしれませんね。

十数種のホソカタとは壮観ですね。日本産のざっと1/3でしょう。さすがに熱帯で、また、腕の方もさすがですね。

10日風呂無しとは相当臭そうですね。

私も、若いときは琉球やら、台湾やら、半分野宿のような、そんな放浪採集もしていましたが、もう長いこと、そうした経験はありません。

何か危ない感染症でなければよいですが・・・と言って、私ども以上に、医学的な事はご存じでしょうが・・・。

もしそちらでどうしても必要、ということがなければ、私の方にお送り下さい。引き続き、杉野氏からは、調査を継続して同定依頼が来ることになっていますので、1つずつは、比較標本としておいておこうと考えています。]

2月24日の、標本を受け取っての今坂のお礼メール。

[本日標本を受け取りました。
送り方が悪かったようで、今後は少し気をつけます。

きれいな全形図もありがとうございます。
以前お送りいただいたイラスト集と一緒に保存させていただきます。

(青木先生によるMicrosicus variegatusの原図)

触角の特徴はよく解りませんでしたが、白紋の上だけにある大きな鱗毛が特徴的ですね。
ありがとうございました。]

2012年1月3日青木先生より「むし学」が届き、そのお礼メール。

[新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

本日、「むし学」を受け取りました。
まだ、パラパラとページをめくったばかりですが、いろいろ面白そうで、楽しんで読ませていただきます。
いつも、わざわざお送りいただいて大変感謝しております。

(むし学 表紙)

(おび)

(カバー下のデザイン)

(著者のサイン)

話は変わりますが、この暮れに、広島在住の虫仲間で、大塚健之君というのが、拙宅に寄ってくれたのですが、彼が、クロヒメヒラタホソカタムシを始め、クロモンヒメやメダカヒメを沢山取っていまして、どうして取ったかを聞くと、秋に、クヌギ林で、空中に引っかかっている枯れ枝にのみ、これらのホソカタが見られるそうです。

地面に寝ている材からはダルマチビなど、また他の者がいろいろ採れていました。

カミキリの枯れ材のトラップのように、適当なエサ木を引っかけておいて、別の時に叩くというのも、ホソカタの有効な採り方のようです。]

続けて1月6日の今坂メール。

[むし学に引き続き、多くのご高著別刷りをお送りいただきありがとうございました。

おとなしく云々は、大変失礼しました。私が知らなかっただけのことで、大活躍を続けられていましたね。

さっそく、いただいたご高著の内容を自身のデータベースに取り込んだところです。

むし学の日本産昆虫の種数のところで、日本産昆虫総目録(1989)を引用されていましたが、甲虫は、現在13000(亜)種ほどになっています。

仕事柄最新のデータを取り入れることにしておりますが、なかなか、全部に目を通すのは困難で、常に500種程度は、曖昧なまま取り込んでいます。
さらに、シノニムや分割、学名の変更など、論文の未入手などもあり、把握できていないものが、2-300種はあるものと思えます。

ということでの、上の数字です。

本当は、国会図書館みたいに、国内の種を管理する機関があるべきなのですがね。]

さらに1月8日の今坂メール。

[むし学の方、楽しく読ませていただいています。

だいぶ読み進んだところ、各地の同好会と会誌の紹介がありますが、吉田正隆さんがやっている徳島昆虫研究会(会誌・徳島昆虫)が入っていませんね。

九州関係では、北九州昆虫趣味の会は2005年くらいから、編集者の松田さんがお年とご病気で、再開されそうにありません。

あと、
久留米昆虫同好会(久留米むしだより)→久留米昆蟲研究會(会誌・KORASANA) 久留米むしだよりは会報です。

長崎昆虫同好会→長崎昆虫研究会
宮崎昆虫同好会(宮崎の蝶)→宮崎昆虫同好会(タテハモドキ)です。

改訂の機会が有れば、よろしくお願いします。

ホソカタムシの写真図鑑も作られる由、楽しみに待っています。]

1月12日の青木先生のメール。

「1月3日からスペインへ出かけており、本日{12日}に帰宅しましたので、お返事が遅れました。「むし学」について色々と抜けや間違いなど指摘してくださり、ありがとうございました。改訂版で修正します。」

今坂の返事メール。

[ご返事ありがとうございました。

長い文章だと、いろいろ出てきますよね。
私の方も、先日地元の同好会に書いた文章で、5-6カ所も間違いがあり、ちょっとがっかりしました。

パソコン上で見ていても、なかなか間違いに気がつきません。
別刷りが出たらお送りしますが、とりあえず、pdfを添付します。]

1月14日の青木先生のメール。

「さて、「空中に引っかかっている枯れ枝」の話、大変興味深いです。私も、大きな木の枝が折れて、枯れて、落下せずに逆Y字形にぶら下がっているものにホソカタムシが多いことには気づていました。完全に枯れていること、それが地面に着地していないことがホソカタの生息条件なのでしょうね。

ただ、わざわざそのような状態を作る「空中トラップ」までは思い至りませんでした。是非、やってみたいですね。衝突板トラップなども有効なのでしょうが、長期間設置して1週間ごとに見に行くなど、森林のある環境の近くに住んでいる人にはできるでしょうが、大都会の真ん中にいては、採集法も限られてしまいます。どこかの島に安宿を長期間借りて、採集三昧をするのが今年の夢です。」

つづく