12月7日に開催された神奈川昆虫談話会の例会に、講師として出かけてきました。
もう一年以上前になりますが、神奈昆のぬし・平野さんを、市房山まで案内する機会があり、帰路、「神奈昆で何か話して欲しい。」と談判されました。
この時は、まだ一年も先の話であり、良い加減に返事をしていたのですが、夏前には「どんなタイトルで」と、念を押されて、「九州の生物地理の話を・・・」と、答えてしまいました。
11月になって準備を始め、ようやく一ヶ月ほどかかって、初めてのパワーポイントを使って原稿を作り、CDに入れて発送したのが、12月1日。
折り返し、世話役である県博物館の高桑さんから、「開けました」との返事をいただいた時は、さすがに、ホッとしました。
そして、レジメも送って準備が整い、新幹線で出かけたのが前日の12月6日。
ちらちら降り出した雪は、鳥栖を過ぎる頃には大雪になり、新幹線がストップするのではないかと、一瞬、心配になりました。
しかし、小倉、山口と過ぎる頃にはすっかり晴れ間が覗き、横浜到着間近の富士市付近では快晴、真っ白く雪に覆われた富士山を、目の当たりに眺めることが出来ました。
翌7日、いよいよ本番で、正午近くに会場になる神奈川県立生命の星・地球博物館に到着しました。
午後1時過ぎから始まると言うことで、快晴・無風のポカポカ陽気の中、屋内で待っているのももったいなくて、ひなたぼっこをしながら、読書をして開催を待っていました。
1時前に入場し、受付で尋ねると、総会は1時半からということでした。
11年前(1997)、鞘翅学会で訪れた時は、展示を見る機会がなかったので、今回は見学することにしました。
巨大な恐竜の化石や、古い時代のジオラマ、動物の剥製、昆虫標本など、かなりのスケールの展示は、圧巻でした。
会場に戻ると、20名ほどの会員が既に談笑されていて、数人の方と挨拶し、講演の準備をしていただいている高桑さんと、機材等の打ち合わせをしました。
例会は定時に始まり、まず総会行事からということで、決算報告・予算・行事予定等の承認を経て、いよいよ、招待講演ということになりました。
講師紹介を受けて、演台から眺めると、会場には50名以上の方が詰めかけていらして、同好会でこの盛況とは、「さすがは神奈昆」という感じでした。
今回の演題は、「分化線による九州の生物地理−西九州と東九州−」。
すでにレジメを印刷して配っていただいていたので、私は、「写真や分布図を眺めてもらいながら、ともかくも、1時間ほどを過ごせば良い。」と、自分に言い聞かせながら、落ちつこうとしていました。
それでも、話し始めてしまうと、トチッたり、言い直したりしながらも、あれも話したい、これも説明しておきたいと、必死で話し、気が付いたら終盤に差し掛かっておりました。
心配になって時間を尋ねると、「1時間20分ほど経過している。」ということで、その後、おまけで付けていたページも説明し、結局1時間40分ほど話したものと思われます。
それから、さらに、質疑応答が続き、全部で2時間くらいになったでしょうか。
「神奈川県でも試みに、こういった視点で、生物地理を考えてみて下さい。」ということで、話を締めくくりました。
それにしてもやはり長すぎたようで、その後の、「一人一話」では、「もう話は止めて、急いで、飲みに行きましょう(笑い)。」との声も出ました。いつものことではあるようですが。
その後、打ち上げの忘年会が、小田原市中心部にある「いろは」に場所を移して盛り上がりましたが、例年よりかなり多い35名ほどの参加とか。
「面白かった。今坂さんのおかげで盛況になって・・・」と褒められて、次々にお酒を注がれてしまいました。
今回、神奈昆に呼んでいただき、
平野さん、高桑さんを始めとして、多くの神奈昆の会員の方に大変お世話になり、親しく声を掛けていただいたことに対して、心よりお礼申し上げます。
なお、講演の内容については、少し長いので、以下のように、4回に渡って、掲載しています。
分化線による九州の生物地理−西九州と東九州− その1
http://www.coleoptera.jp/modules/xhnewbb/viewtopic.php?topic_id=70
分化線による九州の生物地理−西九州と東九州− その2
http://www.coleoptera.jp/modules/xhnewbb/viewtopic.php?topic_id=71
分化線による九州の生物地理−西九州と東九州− その3
http://www.coleoptera.jp/modules/xhnewbb/viewtopic.php?topic_id=72
分化線による九州の生物地理−西九州と東九州− その4
http://www.coleoptera.jp/modules/xhnewbb/viewtopic.php?topic_id=73
