今年の「吉野ヶ里虫の会」は、2020年1月25日に開催され、令和と元号が変わってから初めての新年会となりました。
今年はこの会を毎年紹介されている今坂さんが欠席(病欠)されたので、ピンチヒッターで昨年より幹事を仰せつかった松尾(長崎)が特派員記者として原稿を書いています。
報告が大変遅くなり申し訳ありません。すべては現在猛威を振るっている感染症の影響だと思ってくださいませ。(今となっては、開催できてほんとによかった。)
参加された皆さん、間違いも多いと思いますがよろしくお願いします。本人は一所懸命取材をしたつもりなのですが、なにせ最近は呑んでしまうと記憶もおぼろになって、翌日には自分はいったい何をしていたのかさえ思い出せないことがママあるのです。
今年は例年にない暖かい日が続き、当日もコートさえいらない陽気となりました。松尾は幹事として日程・人数の調整なども事前にやったのですが、今年はなぜか宿泊者のホテルの確保が難しく、鹿児島の塚田さんにかなり手をまわしていただき、なんとか事なきを得ました。さすが九州とりまとめの調査屋さんです。
今年も参加される皆さんに簡単なアンケートをいただき、小冊子を作成してみました。毎年初参加の方もおられて、「参加者の人となりがわかっていいよ」と言っていただき苦労した甲斐があるというものです。
さて、温泉も入って、参加者もそろそろ揃って、恒例の開会宣言です。
ここはこの方「九州ムシ屋の最重鎮」御老師的存在の三宅さん(大分)からのありがたい御説法で毎年の新年会の幕が開きます。
九州ムシ屋はここを聞き逃しては末代までの恥になるのですが、すでに幹事は酒に呑まれてよく思い出せません・・・・。三宅さん、申し訳ありません。
毎年今坂さんが持参される双眼実態ズンタ君こそないものの、築島さんの顕微鏡設置のデジタル拡大装置(テレビモニター)、松尾が持参した簡易デジタル顕微鏡などでチビ虫アップ画像も楽しめ、三宅さんご持参のパソコンでは、お得意の深度合成写真も堪能することができました。
お鍋もつついて少しお酒も入ったところで、恒例の自己紹介は皆さんアンケート小冊子片手にご本人のお顔と自己紹介の見比べでした。
以下順不同・・・
1.塚田さん(鹿児島) 九州調査屋の取りまとめ役。今回は宿泊者のホテル予約など裏方役に力を注がれました。昆虫風呂敷や御著書の本の差し入れも。今年の目玉はタガメサイダーかな。
2.細谷さん(九大) 沢山の活動をやられているジビエ博士ももうこの会の常連さんですが、相変わらず精力的にコガネムシ類の論文作成に励んでおられるようです。今年はヤクシカラーメンなくて残念でした。
3.西田圭史さん(福岡) いつもこの時期は南の方にマイグレートされているのですが、駆け付けていただき感謝でした。相変わらず可愛いシバ愛犬シオン君も同伴でした。昨年大ヒットはギネス級ギガン。余りの大きさに皆さん驚きでしたね。
4.山本さん(山口) ユスリカ界の大ベテラン。日本ユスリカ研究会会長は今年もお元気にご参加いただきました。お土産は「絵解きで調べる昆虫」(写真)。大ジャンケン大会の商品にさせていただきましたが、松尾は幹事役得で一冊ゲット。ユスリカ勉強させていただきます・・・。
5.村井田さん(福岡) 今回は急遽欠席の大城戸さんのお仕事仲間。蛾に興味があるという可愛いお嬢さんで、生物関係に携われる仕事をしたいということでした。盛んに佐賀のF君が蛾類会大先輩としてエスコートしていましたね。蛾類学会会員が一名増えたでしょうか。
6.溝部さん(福岡) 教職ご退職後、好きな虫の世界にどっぷりだそうです。ガチャのダンゴムシにも喜ばれていました。新産地でのクロツバメシジミ採集が昨年のヒットだそうです。
7.古川さん(佐賀) 粉ムシ専門〇十年の古川さんも、もう九州では大ベテランの域に入られました。今年も佐賀昆虫会への勧誘一直線でした(写真)。
自宅ベランダ採集がまだまだ新記録種が出るとのことで、おじいさんになってもこの趣味は楽しめますね。ただ、なぜあんなに可愛いアイドルの娘さんがいるのか、いまもって不思議です。
8.鶴本さん(福岡) 鶴本さんも大城戸さんのお仕事仲間として初参加でした。生物全般にも興味を示しておられました。どなたか今年ハイイロセダカモクメの幼虫を鶴本さんにプレゼントしてください。
9.佐々木さん(福岡) 佐々木さんは超「台湾大好きオジサン」。近年福岡侵入のムシャクロツバメシジミの話に聞き入りました。って、ホントは自分が持ってきたんじゃない??。違うね。
ヒゲナガガの採集に力を注がれているようです。
10.竹田さん(佐賀) 大分⇒佐賀と渡り歩いてカミキリ街道まっしぐらの竹田さんです。九州各県初採集という鬼のような目標をお持ちですが、いつもニコニコの気のいいおじさんです。幹事の松尾も超おいしいムシ達をいただきました。ありがとうございます。
11.中原さん(長崎) エビ・カニ・サカナと、美味しそうな生物ばかり調べている長崎県の調査会社勤務。
こう見えても高校生のお嬢さんに息子さんをもって、毎日学校への送り迎えに大変そうです。アレキサンドラトリバネを撮りたいということでしたが、是非来年は採って持ってきてください。お縄です・・・。
12.寺崎さん(熊本) 今年もご参加いただきました。県内初のマイコアカネ採集、アカエゾゼミやエゾゼミの採集は嬉しかったそうです。
13.国分さん(福岡) 久留米昆蟲同好会事務局の国分さんは、鱗翅関係の文献なら何でもという大ベテランだそうです。トンボも蛾も今では全く同定できないとご謙遜されていました。
14.堤内さん(大分) 一昨年・昨年と対馬詣でにご一緒させていただきました。美しいNewタマもゲットされ、今年も佐賀の西田さんや松尾と予定をたてています。今は、ゾウムシの未採集品の調査に没頭中。
15.笹岡さん(宮崎) 宮崎県から遠路初めてのご参加でした。宮崎県の甲虫界では大ベテラン。いろんな方と旧交を温められていました。宮崎綾の照葉樹林に採集に行きたくなりました。
16.築島さん(福岡) いつも朗らかな好青年。今回は顕微鏡にセットのデジタルモニター装置を持参されTVで披露されていました。大ジャンケン大会用の文献や図鑑もたくさん用意していただき助かりました。コクロコガネのサンプル提供者募っておられます。
17.宇都宮さん(香川) 毎年、四国愛媛から愛車X-トレイルで海を越えて参加です。
いつの頃か欠けた前歯もしっかり生えて?ますます風貌が・・・・。以前のこの会で、高知県のオオトラカミキリが最終(採集)目標と聞いていましたが、成果はどうだったのか聞きそびれてしまいました。大型美麗種ご専門かな??
18.大對さん(福岡) 有剣ハチ類ご専門。まだまだ若手のムシ屋さんですね。釈迦だけのハナバチ80種、狩バチ30種確認は凄いですね。福岡初に九州初はたくさんで、そのうち新種も続出でしょうね。自分の知らないムシの話をお聞きできることも、この会の楽しみの一つです。
(大對さん:左端、中:竹田さん、右: 松尾さん)
19.伊藤さん(大分) 大分県の若手ホープとして期待の存在です。生まれも育ちも東北なのに何故??って思っていたら、どうも大分在住の超美人に採集されたんだね。
各県のムシ屋さんからカメムシ同定に引っ張りだこの毎日のようですが、何を隠そう甲虫採集でも天才的才能を所有。数度一緒に採集した松尾など彼の足の附節の爪のトゲにも及ばない。
20.征木さん(福岡) 大分県から今年初参加のモンゴル大好きムシ屋さんです。でもモンゴルと同じくらいアルコールも大好きで、会うたびにほろ酔い気味。
今回、最後まで人数調整がうまくいかず、「ワシの前には刺身皿があらへん。」とご迷惑をおかけしました。
でも、ジャンケン大会ではカミキリ図鑑(複製)をゲット。モンゴルのムシ達も差し入れいただきありがとうございました。
21.村尾さん(福岡) ハナバチの自然史研究がテーマということです。今年の目標は南西諸島巡り。
22.高木さん(東京) 話題のタイワンタケクマバチをご持参。ムシや動物イラストのフェイスブックが楽しそうです。
23.三宅さん(大分) しばらくご静養中でしたが、お元気そうなお姿で一安心です。
なんでも原因不明の奇病だったとか。ひょっとしたらどこでも構わず入水される (水生昆虫採集)のがあまりよろしくないんじゃないですか???。
2年連続の対馬調査の大黒柱で、今年もよろしくお願いしたいところです。相変わらず三宅さんの「深度合成標本写真」は、進化の一途をたどっています。
24.野崎さん(福岡) いつも明るく楽しいカメムシ屋さん。
九州西海岸の離島周りをされていましたが、そろそろ内陸に目を向けて釈迦岳250種の記録。カメムシ専門誌ROSTRIAにも多くの論文を出しておられます。
今年は壱岐にその触角が向いているとか。
25.西田光康さん(佐賀) 松尾にとっては数十年来の心の友でしたが、近年やっと直接お会いすることができました。隣の県なのに・・・。
何といっても以前から甲虫一直線のブレの無いスタンスは敬服です。他者にはない行動力とオソロシク早い仕事(同定・報告)量は驚愕です。
武雄の街へ移られてからも新規採集地の開拓に余念がないようです。
26.大串さん(福岡) 長崎出身の水物昆虫専門家で、現在は福岡在住の調査屋さんです。最近は水生昆虫ブームなのでお忙しいようですね。トンボの幼虫を勉強中だとか。
27. 飯田さん
飯田さんについては松尾は酩酊状態で全く記憶になくなっています。申し訳ありませんが、コメントできないです。
ダメ幹事で本当にすみません。飯田さん、また来年来てくださいね。よかったら、自己紹介をこのペーシ左中の「おたより」をクリックいただいて、書いていただければ、直ぐに差し替えます。
28. そして最後は幹事の松尾。何とか皆さんに楽しんでいただいて良かったです。
と、ここまで書いてきて相当に疲れたので、あとは今坂さんお願いしま?す。
松尾さん、お疲れ様。欠場の穴を埋めていただき、感謝に堪えません。皆さん、例年と同じように楽しまれたようで、本当に、コロナの前で良かったですね。
来年は是非参加できるように、摂生とリハビリに頑張りたいと思います(今坂)
この会では、毎年多くの方にご自分の余りムシや御著書、報告文別刷りなどなど提供いただいています。
今年も事前に呼びかけを行っていたのですが、予想以上の物品の多さに驚きました。図鑑・御著書・古書・ご提供余りムシ・大量の別刷り・研究会誌・昆虫グッズ・プラケース・たくさんのガチャダンゴムシに昆虫風呂敷・タガメサイダーまで・・・。
単純に、「拍手ぱちぱちジャンケン大会」でもやって盛り上がりたいなともくろんでいた幹事にとっては、酔いも回って誰がグーを出したのやらパーなんだか、もう何が何だかわからない大騒ぎになってしまいました。何ももらえなかった方も是非来年も何か持参で参加してくださいね。
(コメ・タマコンビ、堤内・西田)
(完全に若手から脱却した伊藤さんと、彼をオジサンの世界に引き込んだ宇都宮さん)
そんなこんなで時間は過ぎて、恒例の二次会(居酒屋紋次郎)もたくさんの方々でにぎわいました。宇木さんは二次会から参加。
翌日、松尾は、西田光康さんと笹岡さんとともに久留米の今坂さん宅へ伺い昆虫談議に花が咲きました。
久留米名物大砲ラーメン本店で舌鼓を打ち、帰宅の途につきました。
この感染症が早く収束し、来年も皆さんが集える楽しい会になればと思っています。ありがとうございました(松尾)。