10年にわたって、データ入力などのお手伝いをしてきた広島県昆虫誌(改訂増補版)が、2014年3月末にようやく中村慎吾博士によって発行され、6月末に手元に届いた。
届いたのはかなりの厚みのあるダンボール箱1箱で、開けると、ビックリ!!電話帳ばりに厚い本が、5冊現れた。
この本は、1910年〜2013年12月末まで、103年間に発表された広島県の昆虫に関する報告(短報を含む) 2816編にもとづいて、広島県産の昆虫30目499科9622種(絶滅した昆虫8種を含む)の記録を総ページ2840ページにまとめたものである。
<以下、チラシの内容>
広島県昆虫誌(改訂増補版)
平成26年3月28日発行
B5版並製本 本文2368ページ、索引452ページ 計2840ページ
1セット 5分冊
定価 15000円(消費税込み) 荷造送料 850円
発送の際に、郵便振替用紙を同封しますので、受け取り後、1週刊以内に合計15850円をご送金ください。
注文・お問い合せは
氏 名 印
住所 (送り先)
電話番号
申込み部数
を明記の上、
〒727−0013庄原市西本町1−7−7
電話 & FAX: 0824-72-3234
中村慎吾 方
比婆科学教育振興会
まで、ハガキ等で申し込んでください。
公費の場合は申込み書と共に,所定の手続き様式をお知らせください.
公費の場合,銀行振込みとなります.
広島県昆虫誌(改訂増補版)は、1997年に比婆科学教育振興会が発行した広島県昆虫誌を全面的に改稿した上、1910年〜2013年12月末まで、103年間に発表された広島県の昆虫に関する報告(短報を含む) 2816編にもとづいて、広島県産の昆虫30目499科9622種(絶滅した昆虫8種を含む)の記録をまとめたものである。
内容はまず「広島県の自然環境」で広島県の自然環境を説明し、次の「広島県の昆虫相とその地史的背景」では、第三紀中新世以降、日本列島の昆虫相が形成される過程で、広島県の昆虫相形成はどうであったか説明した。
そして、「広島県の昆虫研究史」を概説し、「広島県の昆虫相」では、広島県産昆虫30目について、目ごとに研究の現状・課題を記述し、特に種類の多いコウチュウ目(鞘翅目)やチョウ目(鱗翅目)では分布上の特性について記述した。
最後に、「広島県の昆虫の現状と保護」で、「広島県の絶滅のおそれのある野生生物(第3版)」によって、絶滅のおそれのある昆虫類をとりあげ、現状と保護活動について述べると共に、外来昆虫についても述べた。
そして、「広島県産昆虫目録」で、30目499科9622種を最新の昆虫分類体系に従って産地情報と共に記した。
ページ見本は以下の通りです。
図では見にくいので、テキストで内容を再録しますと、
NEELIPLEONA ミジントビムシ亜目
NEELIDAE ミジントビムシ科
Megalothorax minitum Willem ケシトビムシ
庄原市=高野町和南原(田中,2000);吾妻山(田中,2000);西
城町竜王山(田中,2000);東城町帝釈峡(田中,2000);中山峠
(田中,2000);口和町札ケ峠(田中,2000);三次市‥君田町鋳
原(田中,2000);世羅町:戸張(田中,2000);行貞(田中,
2000);尾道市:木之庄町(田中,2000)
Neelides minutus (Folsom) ミジントビムシ
庄原市=高野町和南原(田中,2000);吾妻山(田中,2000);西
城町竜王山(田中,2000);東城町帝釈峡(田中,2000);中山峠
(田中,2000);口和町札ケ峠(田中,2000);世羅町=行貞(田
中,2000)
図10 ミジントビムシ(青木浮一編,1999.日本産土壌動物による)
昆虫の日,亜目,上科,科,亜科は最新の分類体系に従っています.
また,科または亜科内の属の配列は,原則として,属のアルファ
ベット順に,属内の種の配列も種名のアルファベット順にしてい
ます.
1行目に学名と,和名を記し,2行目から平成の大合併で,合併
した14市9町を北から南の順に並べ,それぞれの市町で記録さ
れた地名を挙げ,地名の後に()で報告者と発表された年を
示しました.
最後にその種について必要とする解説あるいは図をつけました.
2につづく