チビヒラタムシ科の解説が公表されました

3月1日に、この掲示板で、以下のようなお願いをしました。

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ヒラタムシ科の甲虫を調べています

神奈川県の大物甲虫屋Hさんより、ヒラタムシ科の甲虫を調べていますとのお便りです。
「ところで、今、ヒラタムシ類を調べています。S先生がいらっしゃれば、小生などが出しゃばる必要はないのですが、図鑑ほか誤りが多く、気になることが多いので、整理しています。
ヒラタムシ類のチェックリストを作りましたので、未完ですがお送りします。微小なヒラタムシ類で面白そうなものがありましたら、是非見せて下さい。」
この仲間は、今坂も良く解らず、困っていました。もし、読まれた方でご協力いただけるようなら、Hさんか、今坂の所まで、お知らせ下さい。

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幸いにも、標本が順調に集まり、研究もスムースに進まれたようで、上記Hさんこと、平野さんによって、このほど、神奈川昆虫談話会の会報 神奈川虫報 (160): 15-33に、平野(2007)「日本産チビヒラタムシ科について」として公表され、別刷りを送って頂きました。

ご協力頂いた方には、心よりお礼申し上げます。

なお、この報文によりますと、従来ヒラタムシ科の亜科として扱われていた小型の一群(従来のLaemophloeus属など)は、現在は独立したチビヒラタムシ科 Laemophloeidaeとして扱われているようです。

この報文では、日本産9属32種が産地と共に記録され、区別方法が検索表で解り易く説明されています。

このうち、12種については全形図がカラーで掲載されています。

また、このうちの11種は、該当する種(種小名)が決定できないとして、sp.のまま掲載されています。

日本産のチビヒラタムシ類は互いによく似ていて、図鑑類ではなかなか正確に同定できないので、この報文により、格段に解りやすくなり、正確な同定が可能になると思います。

「日本産チビヒラタムシ科について」を入手希望の方は、当ホームページの左メニューの一番下、「おたより」をクリックして、メールアドレスと、本文の項に、氏名と「日本産チビヒラタムシ科について」を入手希望の由、書き入れてお送り下さい。
そのメールを平野さんに転送して、平野さんからこの論文のPDFファイルを送って頂くことになっております。

なお、平野さんは、最近では他にも、同じく神奈川虫報 (158): 11-20.に、「日本産ネスシムシ科Monotomidaeについて」、同(159): 29-36.に、「クギヌキジョウカイモドキとその近似種について」などを公表されています。この雑誌は年4回発行で、数々の興味深い報告が掲載されていますので、興味のある方は、神奈川昆虫談話会に入会されてはいかがでしょうか。

神奈川昆虫談話会のホームページ「かなこんインフォメーション」のアドレスは、以下の通りです。ここに入会方法などが記載されています。

http://homepage3.nifty.com/TKM/kanakon.html