最近のデジカメでは、普通の実体顕微鏡で、特に機材が無くても顕微鏡写真が簡単に撮れます。
単に顕微鏡の接眼部にデジカメを押し当てて撮るだけですが、一番大事なことは、デジカメのレンズの口径と顕微鏡の接眼レンズの口径の関係のようです。口径がまったく同じ物が理想的で、デジカメはマクロ機能が付いている必要があります。デジカメのレンズがまったく突出しないタイプは、接眼レンズに密着させられないので、不向きなようです。
最初は、マクロがめっぽう強いリコーのCaplio RR30というのを使いました。こちらのレンズ突出部の口径は割と小さく、ちょうどフィルムケースの口径の中に入るサイズだったので、フィルムケースの底を切り抜いて筒にし、それを接眼レンズにとりつけて、アダブター変わりにしました。これで結構撮れました。
そのまま撮ると、周囲が黒く抜けるので、少し望遠側へズームすると撮影枠が広がりましたが、あまりズームするとピントが合わなくなりました。
画像修正ソフトで周りをカットできるなら、この周囲の黒抜けは、あまり気にしなくて良いようです。顕微鏡画面の半分から2/3くらいに倍率を調整して撮れば周囲を気にせず、後でうまくトリミングできます。照明等の影響で、多少色が変化しますので、これも、修正ソフトでカラー調整し、また全体に明るくした方が良いようです。
Caplioは多少ピントが甘かったので、現在はニコンのcoolpix S4を使っています。最初の写真が撮影風景です。こちらは、口径がほぼ同じなので、ほとんど接眼レンズに押し当てるだけで撮っています。液晶に画像が映っているのも見えると思います。この画像を多少修正したのが、もう一枚の写真です。この虫は現在調べている新種のニンフジョウカイの一種ですが、7mmくらいで、最も撮りやすいサイズです。この♂交尾器もこうして撮りますが、立体的な物はピントが手前にあってしまうので、奥の方にある突起がボケるのが難点です。
そのうち、コンパクトデジカメで、手動でピント合わせが出来る物がないか探したいと思っています。